トルコ中銀のウイサル新総裁利下げを示唆
トルコ中央銀行のウイサル新総裁は公の場で利下げを示唆しました。
うん、きちんと市場と対話していますね(笑
まあ、想定内です。
むしろ利下げ幅が問題なわけで…。
次回トルコ中央銀行による政策金利発表は7月25日木曜日20:00です。
トルコ4月失業率
トルコ4月失業率
3月実績14.1%、市場予想13.7%に対し、実績13.0%!
まずはトルコ失業率。
今年1月・2月は15%に迫ろうかと言う14.7%。
兎に角酷かったのですが…、4月は何と13.0%!
前月実績・市場予想を大きく下回る内容となりました!
▶️トルコ4月・失業率
03月実績:14.1%
市場予想:13.7%
04月実績:13.0%😊前月実績・市場予想を下回るとても素晴らしい内容に👍
しかし何故ここまで改善したかは(勉強不足ですが)不明
農業関連が改善したのか労働参加率が低下したのか
悪化するのは簡単ですが改善するのは難しいのですけどね😅 pic.twitter.com/IRi1MztUbp— サトウカズオ🇹🇷スワップFX自動売買 (@tryjpyFX) 2019年7月16日
トルコ経済も最悪期を脱したかに見えます。
これから春・夏にかけて農業や観光業が盛んになってくるので、関連業種への求人も増えていくことでしょう。
そのため、これからますます失業率が下がっていくことが予想されます。
トルコリラにとって、とても良い事です♪
問題は、ロシア製ミサイル防衛システムS-400導入に伴うアメリカからの制裁。
制裁が無ければ、もしくは軽微であれば、トルコ経済へのダメージもほぼなく、失業率含め経常収支・経済成長率とうも改善していくことでしょう♪
F-35戦闘機の輸出禁止などの軍事面だけではなく、経済面での制裁が科されれば、失業率含め他の経済指標も悪化していくことでしょう。
こればっかりは現在のところ分からないので、見守るしかないですが…。
話を戻してトルコ経済、トルコの失業率。
産業別では建設業の落ち込みが酷いです。
エルドアン大統領はインフラ整備や、空港建設などの大型公共事業。
それに伴う関連事業などで景気を下支えしていたのですが、それにも(主に財政面で)限界があります。
いつまでも続けるわけにはいきません。
公共事業を通しての民間独自開発への流れは上手くいかなかったようです。
さらには相変わらず15〜24歳の若者の失業率は酷く23.2%となっています。
つまり新規の雇用がない!
景気悪化で既存の雇用も無くなっている状況で、若者向けの新規の雇用もない状況は、健全な経済状況からは程遠いでしょう。
下記で詳しく書きますが、次回7月25日の政策金利発表では利下げが見込まれています。
利下げは企業収益改善など、一般的にはトルコ経済にプラスに働きます。
まあインフレ率にはマイナスに働きますが、現状トルコのインフレ率は+15.72%なのでトルコの政策金利24.0%との間には大きな乖離があります。
多少に利下げはトルコ経済にプラスに働くでしょう。
最近はトルコリラも安定、経常収支は黒字(もしくは多少の赤字)となっていますので、このままなんとか盛り返して欲しいです♪
トルコ中銀新総裁、利下げ示唆
金融政策を「操作する余地」がある
トルコ中央銀行のウイサル総裁は15日、中央銀行には金融政策を「操作する余地」があると述べ、就任後初めての公の場での発言で利下げを示唆した。
トルコのエルドアン大統領は6日、チェティンカヤ中央銀行総裁を更迭し、後任として副総裁を務めていたウイサル氏が昇格した。
エルドアン氏とチェティンカヤ氏の間では景気支援に向けた利下げの時期を巡って見解の相違が深まっていたとされる。
ウイサル総裁は「言うまでもないことだが、インフレ見通しの改善を達成するには、慎重な金融政策を維持することが必要不可欠となる。ただ引き締めの度合いについては、名目金利ではなく、実質金利の方により良く反映される」と指摘。
コスト圧力の低下と内需の低迷を受けディスインフレは年内は継続するとみられていることから、中央銀行には利下げを実施する十分な余地があるとの考えを示した。
トルコのインフレ率は6月は15.72%と、約1年ぶりの水準に低下。
エコノミストの間では、25日の政策決定会合で政策金利の1週間物レポレートを現行の24.0%から2.0%引き下げるとの見方が大勢となっている。
引用元:ロイター
もともとチェティンカヤ前中央銀行総裁を更迭する前から、今回の利下げは2.0%程度と予想されていました。
トルコ政策金利:+24.0%
トルコインフレ率:+15.72%
その差8.28%と大きな乖離があります。
問題は小幅の2.0%程度で済むのか、エルドアン大統領の希望する大幅利下げになるのかでしょう。
インフレ率の再上昇に考慮に入れつつ、トルコ経済のことも考え小幅利下げとするのか。
はたまたエルドアン大統領の圧力に屈服して大幅利下げをするのか。
サトウカズオ的には、小幅利下げはやむを得ないでしょう。
むしろこの政策金利とインフレ率の乖離から仕方なしです、むしろ利下げした方がトルコ経済にとって有益でしょう。
さらに言えば、ウイサル総裁が言われている通り、名目金利ではなく、実質金利が方により重要です。
まあ…トルコの場合、この実質金利(※)が問題だったのですけどね(苦笑
【実質金利】
政策金利から消費者物価の前年比上昇率を差し引いたもの。
トルコの場合=政策金利24.0%-6月消費者物価+15.72%=8.28%となります。
失業率でトルコリラ
4月失業率で、トルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=5.7103トルコリラくらいでしょうか。
先週から週末にかけて、ドル全面安の展開ってのもありますが、
●フィッチ、トルコを格下げB+
⇒もう今更ですが…
●ロシア製ミサイルS-400納品開始
⇒アメリカからの制裁は未だ無しもアメリカ議会は強硬姿勢
●エルドアン大統領、再び大幅利下げに言及
⇒インフレ率一桁台にも自信!(根拠は不明)
とネガティブ材料が多かった割には実に底堅く横横展開となっています(笑
ドル/円
1ドル=108円25銭くらいでしょうか。
アメリカ6月小売売上高・前月比
05月実績:+0.4%(+0.5%から下降修正)
市場予想:+0.1%
06月実績:+0.4%
…利下げいる?
必要ないんじゃないだろうか…。
国内総生産(GDP)の伸び率も予想よりも鈍化しないでしょうし、0.50%の利下げなんてとんでもない!と言いたいくらいアメリカ経済は好調です。
NYダウ平均・ナスアック総合指数・S&P500と、アメリカ株価も3指数揃って史上最高値を更新していますし、ドル円も崩れるような状況ではないと思います。
トルコリラ/円
1トルコリラ=18円93銭くらいでしょうか。
トルコは利下げするでしょうが、アメリカも利下げするでしょう。
トルコ・アメリカ間の金利差がそこまで縮小しないのは良い事です♪
ちなみに日本の金融政策は現状維持でしょう。
選択肢はそう多くはありません。
現状図で表すと、やっぱり円>ドル=トルコリラですかね。
でもトルコリラは頑張っていますよ♪
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トルコの政策金利は現在8.50%(2023年6月10日)。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
この記事を見られているってことはトルコリラに興味があるってことですよね?
気になるなら悩むよりも時間を味方に、早く始めることが重要だと思います♪