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トルコリラの命運を握るアメリカの利上げ…為替見通し2018年12月17日週

アメリカの12月利上げは決定的!
来年の利上げ回数がトルコリラの命運を握る

 
12月10日の週はおよそ1トルコリラ=21円12銭でこの週の取引を終了。

先々週(12月03日の週)終値の1トルコリラ=21円22銭より、10銭のトルコリラ安円高で取引を終了しています。

ドル円は1ドル=113円39銭と先々週の終値である112円67銭から72銭程度のドル高円安で推移しています。
 
先週のトルコリラは週を通して上値は重くも、実に底堅く推移しました。

経常収支が過去最高の黒字を記録したり、無事政策金利が24.0%据え置かれたりしたのですが、なにせドルが強い!

世界的なリスク回避姿勢の中、ドル高円高の影響を食らうも21円を割ったところでは割安感から買いが入るなど、他通貨に比べれば、なかなか底堅い動きとなっています♪
 
忙しい人へまとめ

 

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2018年12月10日週のまとめ

トルコの政治経済

トルコ7-9月期四半期GDP
【前期比】
前回4-6月期実績+0.6%、市場予想-1.2%に対し、実績-1.1%!

【前年同期比】
前回4-6月期実績+5.3%、市場予想+2.2%に対し、実績+1.6%!
 
トルコ10月経常収支

9月実績+18.1億ドル、市場予想+25.5億ドルに対し、実績+27.7億ドル!
 
トルコ中央銀行 1週間物レポ金利(=政策金利)

前回実績24.00%、市場予想24.00%に対し、実績24.00%!
 
トルコ中央銀行 翌日物貸出金利

前回実績25.50%、市場予想25.50%に対し、実績25.50%!
 
トルコ中央銀行 翌日物借入金利

前回実績22.50%、市場予想22.50%に対し、実績22.50%!
 
ますはトルコの経済指標。

先週発表されたトルコの経済指標は、数こそ少なかったものの大注目であるトルコ10月経常収支、そして今年最後の政策金利発表がありました。

まずトルコ2018年10月経常収支。

消費者物価指数(≒インフレ率)と同じく、トルコの最重要経済指標ですね。

その結果は…、3カ月連続の経常黒字!

す、素晴らしい!

しかも市場予想を上回る黒字幅であり、月額では過去最大の経常黒字額となっています♪
 


 
原因としては、原油価格の下落によりトルコの貿易赤字の大部分を占めるエネルギー輸入額が減ったこと。

そしてトルコリラ安やインフレ高進行からくるトルコ経済の低迷・消費の落ち込みにより輸入総額が減ったことも挙げられます。

この理由のため過去最大の経常黒字と言う大朗報の反面、トルコ7-9月期四半期GDPは前期比でマイナスになるなど、来年2019年はトルコ経済の鈍化・景気後退が囁かれています。
 


 
しかしトルコ経済・経済指標上、

経常収支>経済成長

消費者物価指数(≒インフレ率)>経済成長

の方がより重要(より経済に与えるダメージが大きい)ため、エルドアン大統領には優先順位を間違えないで経済政策を執り行って欲しですね。
 
そして13日には今年最後の政策金利が発表され24.0%の据え置きが決定されました。

市場予想通りだったので為替相場的には動かないと思っていましたが、結果は大きく上昇!

その理由はトルコ中央銀行の声明文で「断固として引き締め維持」の文言が削除されたことで、トルコの危機的なインフレ上昇局面は脱したとの見方からトルコリラ高が進んだ訳です。
 

 
しかしその後にエルドアン大統領が第2回100日プランを発表すると一転、トルコリラ売り(トルコリラ安)が進んでしまいました(涙

黒海から地中海へと抜けるイスタンブール運河

ボスポラス海峡の海底トンレルを通るグレート・イスタンブール・トンネル

など、いったい総工費がいくらかかるのか、トルコを揺るがす財政負担になるのは目に見えている巨大インフラ事業が原因です。

スエズ運河やパナマ運河等、週十年後・百年後には巨大な利益をもたらす可能性のあるビックプロジェクトですが、この巨額の建設費(借金含む)にトルコの財政が耐えられるのか、投資家ならだれもが心配することでしょう。

財政負担に耐えられず、違約金や補償で多額の費用が発生(それでも建設を続けるよりかはマシという判断の基)を覚悟のの上で、政権が代わったとたんに事業中止…と言うのは良くあることです。

結局それはトルコの財政負担増

=トルコ国民の税金負担増

⇒トルコ経済に重し

となって返ってきます。

インフレ率で苦しい経済状況の中、それ今必要ですか?

(来年3月には地方選挙があるからなー…選挙目当てもあるので”今”なんでしょうけど)
 

トルコリラの推移

週の高値は21円34銭くらい。

週の安値は20円91銭くらいでしょうか。
 
週の最高値は、週初め10日の東京時間。

週の最安値も、週初め11日の東京時間。

つまり21円台前半での本当に狭い範囲でのレンジ相場となっています。

まあ20円台ではトルコリラは買われ、すぐさま21円台には戻していますので、トルコリラは底堅い…とも言えます。
 
原因はトルコ事情…と言うよりかは、下記にもある通り欧州・中国経済の経済成長鈍化・景気減速からくる株安などの世界的なリスク回避姿勢です。

その結果、新興国通貨は売られています。

しかし南アフリカランドなどの他の新興国通貨に比べれば、むしろ良く踏み止まっています(笑

トルコリラ底堅い!

今後のトルコリラにも期待したいですね♪
 

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米国と日本の政治経済

一方の米国ドル(と日本円)。

先週は、世界的な株安からリスク回避の円買い(円高)が進みましたが、欧州の政治不安を背景にドルも買われており(ドル高)、ドル高円高が進んだ週となりました。

結局ドル円では、週の終値はおよそ1ドル=113円39銭と、先週の終値112円67銭から72銭程度のドル高円となり、この週の取引を終えています。
 

米中関係悪化懸念は後退

カナダで逮捕・拘束されていた中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)が保釈されたこと。

さらにアメリカ・トランプ大統領が、中国・習国家主席と会談する用意があるとの認識を示したことから、米中関係への悪化懸念は後退し、リスク回避の円買い(円高)も一服しました。
 

アメリカ・インフレ指数

18-19日に開催されるアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを占う意味で注目されていたアメリカ11月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で+2.2%。

同消費者物価コア指数(CPIコア指数)も前年同月比で+2.2%と、共に市場予想と一致したことから、12月の追加利上げは決定的との見方が広がり、ドル買い(ドル高)が進みました。
 

欧州中国経済減速懸念

しかし14日、中国の11月小売売上高が前年同月比+8.1%と市場予想を下回ったこと。

また同じく中国11月の鉱工業生産も前年同月比+5.4%と、こちらも市場予想を下回ったことから中国経済の鈍化懸念が再燃

さらに欧州でも製造業PMI、サービス部門PMIも市場予想を下回ったことから、前日のドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が定例会見で経済成長やインフレ見通しを下降修正したことも併せて、欧州経済の減速への懸念が再燃し、上記中国経済の鈍化懸念と共に、世界経済の減速により世界的な株安展開となってしまいました。

為替相場でもリスク回避のドル売り円買い(ドル安円高)が進み、結局113円38-39銭でこの週の取引を終えました。

 

引用元:ドル円為替見通し2018年12月10日週

 
上記通り、欧州・中国経済の鈍化からの世界経済の鈍化懸念によるリスク回避姿勢が高まり、アメリカでは株安ドル安金利安が進みました。

と言っても他通貨から見ればドル高円高他通貨安となっています。

特にユーロ安ドル高円高が顕著ですが、新興国通貨や、中国との取引が深い豪ドル・NZドルなども軒並み売られて(通貨安となって)います。

欧州はイギリス議会での欧州連合(EU)からの離脱協定承認決議の延期、イタリアの予算案への譲歩姿勢から、週後半ユーロ高に盛り返しましたが、解決した訳ではなく、株価は依然低迷したままです。

投資家心理は重いままですね(涙
 
ドルは、ユーロ安⇒結果ドル高や、好調なアメリカ経済からドル高展開

12月の追加利上げも確定的でドル高基調は継続中です。

は、リスク回避姿勢が進んだ結果、円高が進みましたが、それ以上にドルが強かったため、相対的に円安となりました。

日本経済は相変わらず弱く、日本銀行による異次元金融緩和政策も継続でしょうから中長期的にも円安となるでしょう。

トルコリラも、世界的なリスク回避姿勢の波にのまれトルコリラ安となっています。
 
週の展開としては、ドル高↑円安↓トルコリラ安↓ですかね。

現状を図で表すと、この一週間を見る限りではドル>円>トルコリラでしょうか。

しかし、21円を割ったところでは買いが入るなど、トルコリラは底堅く推移しています。
 

トルコリラ用

 

 

2018年12月17日週の予想

トルコの政治経済

トルコリラに関しては、

12月17日:09月 失業率

12月17日:10月 鉱工業生産

12月21日:12月 消費者信頼感
 
などが予定されています。

(今年の残り重要経済指標は26日の設備稼働率、31日の貿易収支くらいでしょうか)

今週は、17日の失業率に注目です。

市場予想は11.6%、前回8月実績の11.1%より悪化が見込まれています。

上記通りトルコ経済は鈍化・来年はマイナス成長すら見込まれていますからね。

厳しい局面ですが、打開するためにエルドアン大統領が景気刺激策を執って、結果インフレ率上昇⇒トルコリラ安、とならないことを祈ります。

(でも来年3月の地方選挙前に景気刺激策を執り行うのだろうなー…)
 

米国と日本の政治経済

一方の米国ドル(と日本円)、
 

今年最後のアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC、18-19日開催)で、今年4回目の政策金利引き上げは確実視されています。

しかし来年以降の追加利上げ見通しは不確定さを増しており、利上げペースの鈍化も予想(年3回⇒年?回)されています。

つまりは今週はアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)次第の相場展開となる見通しです(笑
 
今週の重要な米国・日本のイベントは、

12月19日の米国:連邦公開市場委員会(FOMC) 政策金利発表

12月20日の日本:日銀金融政策決定会合 政策金利発表

などが予定されています。
 
今週の注目は…、やはりアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)でしょう!

上記通り、政策金利は現行の2.00-2.25%から2.25-2.50%に0.25%引き上げられることが確実視されています

しかし会合終了後の声明文や経済見通し、その後のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見で、来年以降の利上げペースについて鈍化となれば、ドルは思ったほど上昇しない可能性があります。
 

連邦公開市場委員会(FOMC)

11月の7-8日で行われた会合では、好調なアメリカ経済・堅調な雇用情勢から、追加利上げペースの維持が確認されていました。

(2018年にあと1回、2019年は年3回を予定していた)

しかしその後、クラリダFRB副議長が中立金利(景気を刺激も抑制もしない水準の金利)に「ずっと近づいた」と発言するなど、来年2019年や2020年の利上げペースを緩めるとの思惑が広がっており、金利先高観によるドル買い(ドル高)は後退するかもしれません。
 

欧州リスク

欧州リスクは後退して(先延ばしとなって)います。

イギリスによる欧州連合(EU)からの離脱協定への議会承認は否決の可能性が高いことから延期に。

イタリアの予算案については、財政赤字の国内総生産(GDP)比で2.4%から2.04%に引き下げたことから、ひとまず過度な警戒感は後退しています。

しかし政治リスクは後退した(先延ばしとなった)ものの、欧州経済の鈍化懸念は現実味を帯びてきており、ユーロの上値は重いまま(結果ドルが上昇しやすい)となる可能性が高いです。
 

米中関係改善への期待

ただ、米中関係は関係改善に向かいつつあります。

今までは米中貿易戦争激化・長期化による世界経済の減速懸念からの株安、リスク回避のドル買い円買い(円高)が進んでいましたが、今後は米中関係改善への期待から株高ドル高円安に向かう可能性があります。

結果的に、中国との関係が深い豪ドル・NZドルなどのオセアニア通貨や、トルコリラやメキシコペソなどの新興国通貨高に向かうことも予想されます。

 

引用元:ドル円為替見通し2018年12月10日週

 
今週の注目は、なんと言っても上記通りアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)でしょう。

利上げは確実視されているため、問題は来年2019年以降の利上げペースとなります。

前回のFOMCでは2019年の利上げ予測は年3回とされていました。

しかし市場予想では年1回程度となっています。

アメリカ経済は好調なものの、大型減税の効果も来年には切れ始め、さすがのアメリカ経済も世界的な経済鈍化の波に飲み込まれようとしています。
 
ただし、アメリカの利上げペース鈍化はトルコリラやメキシコペソなどの新興国通貨にとっては朗報です。

アメリカの金利上昇が進むと新興国で資産を運用するよりもアメリカで資産を運用した方が、安全で利益(リターン)も大きくなることから、資金の引き上げが行われます。

それは新興国経済にとって死活問題であり一大事です。

結果、資金をつなぎとめるために金利を上げなければいけません。

つまりアメリカの利上げペース弱まる=新興国も過度に金利を挙げなくて済む⇒金利負担が減り、経済・財政も勢いを取り戻す結果となり、新興国にとっては朗報となります(笑
 
話を戻してドル円に関しては、何度も言いますがアメリカの実経済は好調です。

なぜそこまで悲観的になるのか不思議なくらいです。

米国債(金利)のイールドカーブがー…、景気後退を示すサインがー…、と言われていますが、それが現実になっても今までの経験則上、景気後退はだいたい2年後くらいです。

12月の追加利上げも確定的ですが、来年2019年の利上げ回数が1回程度となれば、アメリカ経済の成長も持続していくことでしょう。
 
そうは言っても投資家心理は悪化しており、今週のドル円予想は、上昇しても115円00銭

逆に現状ドルが大きく崩れることは想定しにくく下落しても112円00銭と、今週もレンジ相場と予想します。

(1ドル円為替見通しブログの1管理人の予想ね)
 

トルコリラ円の為替相場見通し

トルコリラ円の為替相場見通しは、

19円50銭から22円50銭程度と予想します。

先週も、19円50銭から22円50銭程度のレンジ相場と予想していました。

確かにトルコリラは底堅い!

しかし上値も重い!

あれ?トルコリラ安定している?(笑

ただ正直トルコ経済ではなくて、エルドアン大統領やトランプ大統領の発言やtweet、政治的決断で上下するので、予想もへったくれもないですね(涙
 

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トルコリラ資産推移

管理人はトルコリラが利益になる(儲かる)と分かってから調子に乗っていました。

と言うことで最近恒例のトルコリラ保有枚数チェック。

先週末までのトルコリラ保有枚数は、
 


 
損切りしたので0枚です。

一応12円くらいまでは耐えられたのですが…、もしかして損切り早まったかな?

ブログは継続していきたいので、何らかの形でかかわっていきたいとは思います。

管理人は、1年-2年でトルコリラ運用を止めようとは思っていないので、10年くらい先にトルコリラ高円安になっていれば良いのですが、そうは言ってもこの状況下は先が見えないですね。
 
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トルコの政策金利は(2018年12月17日)現在24.0%

高金利通貨として人気のオーストラリアドルニュージーランドドル、そして南アフリカランド

最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。

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まあトルコリラ取り扱っているFX会社って少ないのですけどね(笑
 
トルコリラは値動きが激しくてリスクがあって怖い…と言う方。

それならばメキシコペソは如何でしょうか?

メキシコの政策金利は(2018年12月17日)現在8.00%

なによりメキシコはトルコや南アフリカよりも安定していることが大きな魅力ですね♪

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