トルコと欧州連合(EU)関係悪化

トルコの欧州連合(EU)加盟は遠のいた?

 

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欧州連合(EU)側からのトルコとの関係

欧州連合(EU)首脳は15日、EU加盟国であるドイツとオランダをファシズムと非難したトルコを強く批判し、トルコのEU加盟への道は遠のいたと語った。

トルコでは4月、大統領権限を強化する憲法改正案の是非を問う国民投票が実施される予定だが、欧州に住むトルコ人に賛成を呼び掛ける集会が複数の国で拒否されている。

オランダは、同国民投票を巡る緊張がオランダのトルコ人社会に広がることを懸念し、ロッテルダムでの週末の集会を阻止。

トルコのエルドアン大統領はオランダを「ナチスの残党」と非難し、計画されていた集会を中止にしたドイツを「ファスト的な行動」と批判した。

「ロッテルダムにファシズムを見る人は、現実から完全にかけ離れている」と、トゥスクEU大統領は欧州議会で述べた。

欧州委員会のユンケル委員長もトゥスク氏に同調。

エルドアン氏の発言は「全く容認できない」とした上で「欧州から距離を取り、EUへの加盟を試みていない」発言と述べた。

欧州議会ではまた、トルコのEU加盟に向けた協議を正式に終了するよう呼び掛ける議員もいた

引用元:ロイター

当初今週15日に行われたオランダ下院選挙(日本時間では16日早朝選挙結果判明)、4月のトルコ国民投票、9月ドイツ連邦議会選挙などの選挙向けの支持率向上のパフォーマンスかと思っていたので、取り上げなかったのですが…。

エスカレートして大変なことになっています。

もともとドイツが安全上の理由により、トルコ系住民によるトルコの4月国民投票に向けた集会を許可せず禁止に。

ドイツでは150万人にも及ぶトルコ系住民が住んでおり、当然このトルコ人にも4月の国民投票の投票権があります。

投票権の無い子供もいるでしょうが150万人という数は1都市以上の人口ということで、無視できない数に。

そしてトルコ人は愛国心が強く(昔は大帝国でしたからね)、特に海外のトルコ人はその傾向が強いです。

(その為エルドアン大統領始めとする閣僚や与党は国民投票の賛成票が多いと読んでいる)

当然トルコ政府は反発。

オランダは選挙が間近かだったこともあり、より複雑な対応となり、ドイツ同様安全上の理由によりロッテルダムで政治集会を阻止

トルコのチャウショール外務大臣の集会参加に対しても入国拒否と、ドイツ以上の厳しい対応をしています。

ドイツのこともあり、オランダではトルコ閣僚の入国拒否ということで、エルドアン大統領は怒り心頭で、

「オランダはトルコのような友好国を失った」

「私の大臣をオランダへ入国させず、私の外務大臣に着陸許可を与えず、それでいて我々に期待するなど、そんなことはあり得ない!」

安倍首相がそう言ったら、野党やマスコミから総批判されるような、感情豊かな口調で口にできないことを言っています。

それが上記のオランダへの「ナチスの残党」、ドイツへの「ファスト的な行動」に繋がっています。

トルコも国民投票がありますからね。

ドイツやオランダなど海外に住むトルコ人に支持を呼び掛けている中での出来事なので、引くに引けないでしょう。

それにしてもこの構図、

トルコ:大損(貿易・トルコ経済に打撃)

欧州連合:大損(下記に記載)

アメリカ:ほぼ影響なし(トランプ大統領は内心微笑みか)

ロシア:大きな利益

と、ロシアだけが得をする構図になるのですけど…。

(あ、中国とイランも得をするかな)
 

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トルコ側からの欧州連合(EU)との関係

一方のトルコ。

チャウショール外務大臣は、トルコ国民の欧州連合(EU)諸国へのビザ自由化と移民の需要に対して欧州が約束した財政支援の条件が満たされないならば、移民合意は適用されないと指摘した。

オランダとドイツでトルコの大臣に対して行われた民族差別的なアプローチに注意を促したチャウショール大臣は、

「欧州では民族差別、外国人敵視、イスラムやトルコ人や移民の排斥が、欧州を統合する価値のすべてを侵食する形で極端な段階に来た」と述べた。

「オランダのマルク・ルッテ首相は嘘をついている。我々は彼と協議し移民合意の交渉を行った。ルッテ首相は誠実ではない」と述べた。

トルコが望む条件が満たされないなら、2016年3月18日に合意に至った移民合意(トルコ欧州連合(EU)難民協定)は適用されなくなることに注意を促したチャウショール大臣は、

「これらすべては我々の手中にある。我々が今日からこれを適用しないといえば十分である。誰かに許可を得る必要もない。ビザの自由化はなくてはならない」と語った。

引用元:トルコ・ラジオ・テレビ協会(TRT)

そもそもトルコと欧州連合(EU)は、2016年3月18日に中東からの(特にシリア難民への)対策としてトルコと欧州連合(EU)は協定を結び、

トルコ側は、

  1. ギリシャに不法入国した難民をいったんトルコが全て受け入れる
  2. ギリシャに滞留している難民は登録を受け、庇護申請をギリシャ政府に提出する
    その中に含まれるシリア人と同じ人数のトルコに留まるシリア難民を、EUが「第三国定住」の形で受け入れる
  3. トルコとギリシャ間の国境監視を(トルコが)強化する

と決めました。

一方欧州連合(EU)側は、

  1. トルコ人にEU加盟国のビザなし渡航の自由化を2016年6月末までに実現するよう努める
  2. トルコ国内のシリア難民支援に2016年3月末に30億ユーロ、2018年末までに新たに30億ユーロ、合計で60億ユーロ(約7800億円)を支出する
  3. トルコのEU加盟交渉を加速させる

ことなどを約束しました。

引用元:トルコと欧州連合(EU)との関係

 

どうなる今後のトルコとEUの関係

エルドアン大統領はもとより、入国拒否された本人であり(エルドアン大統領に比べ冷静な印象の)チャウショール外務大臣も怒りが収まらない様子。

まあトルコ側からしたら、通常の手続きをしているのに、まさかの集会禁止に入国拒否。

今までの仕打ちもあり、欧州連合に比べれば弱いものの新たな後ろ盾(ロシアや中国)もあり、強気に出ているのでしょう。

管理人的には、ほったんであるドイツやオランダ側に非があるように思えるのですが…。

トルコもいつまでも黙って耐え忍ぶわけではないぞ、約束を履行しろってことなのでしょう。

それが難民の取り締まりの拒否への言及となっています。

トルコが対欧州連合(EU)への難民対策を止めたら、難民が欧州に雪崩れ込み、オランダは総選挙済みで助かるかもしれませんが、これからのフランスやドイツの現政権は選挙で総崩れ。

右派政権樹立、という展開が簡単に予想できるのですが、どうするのでしょう。

トルコと欧州連合(EU)との関係でも書きましたが、何度も言っているようにトルコと欧州連合(EU)の関係修復が双方の利益につながると思うのですが…。

感情よりも実利益を取って欲しいです。

それとも、やはり選挙前と言うことで厳しいのかなー…。
 
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