トルコのインフレ率、まさかの急降下(笑
トルコの経済指標の中で個人的に一番重要と思っているのが政策金利、とトルコ中央銀行の声明。
そして二番手に来るのが経常収支とこの消費者物価指数(≒インフレ率)です。
トルコ経済・トルコリラに直結する重要指標だけに、否が応でも注目が集まります。
そのトルコ2019年5月消費者物価指数は!
トルコ5月製造業PMI
トルコ5月製造業PMI
前回4月実績46.8、市場予想47.0に対し、5月実績45.3!
トルコ5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)。
GDP(国内総生産)に多大な影響を及ぼす製造業の景気指標のひとつです。
そのため、トルコの経済指標の中でも重要度の高い指標です。
まずPMIという指標は、景気判断の方法として数値が50を上回ると改善、50を下回ると悪化と判断されます。
結果は…、
▶️トルコ5月製造業PMI(前月比)
04月実績:46.8
市場予想:47.0
05月実績:45.3❗️製造業の景況感を計る数値で、50を上回ると改善、50を下回ると悪化となります
あ、悪い…まあトルコでけではなく、日欧米、中国にインド、どこも悪いのですけどね
と言っても上向いては欲しい😅 pic.twitter.com/RGVy7lekT1
— サトウカズオ@スワップFX自動売買 (@tryjpyFX) 2019年6月4日
…悪いですね(笑
まあ、何も悪いのはトルコだけではなく、主要な輸出先であるドイツ・フランスをはじめとした欧州各国(特にユーロ圏)。
日本に中国も悪いです。
アメリカは…50を上回っていますが、徐々に低下して50に近づいてきています。
今後、外需が増えることは期待出来そうもありません。
トルコは人口も多く、内需は期待できます♪
しかし現状、トルコ経済も低迷期であり、またインフレ率も高止まり状態です。
そのインフレ率を抑えるために、金利高も続いています。
そりゃー経済活動も低迷するというものです…(涙
結果、内需も厳しい状態が続いています。
ただトルコ経済は、特効薬がない欧州経済よりかは見込みがあります。
ええ、政治リスクさえ収まれば…。
地力はあるのです、内需も元々強いのです!
エルドアン大統領がトルコ政府が、欧米と関係改善してくれれば、トルコリラ高⇒外国からの投資増⇒経済活性化!と良い方向に進むのですけどね。
ロシアやイランではお金がないので、こうは行かないですよ♪
欧米とロシア・イラン、どちらを選ぶかは明白です。
トルコリラスワップポイントをチェック!
トルコ5月消費者物価指数
トルコ5月消費者物価指数
4月実績前月比+1.69%、市場予想同+1.32%に対し、5月実績同+0.95%!
より重要な前年比は04月実績+19.50%、市場予想同+19.25%に対し、5月実績同+18.71%!
トルコ5月消費者物価コア指数
4月実績前年比+16.30%、市場予想同+16.38%に対し、実績同+15.87%!
トルコの5月消費者物価指数(≒インフレ率)。
素晴らしい数値です!
まさか、ここまで下がるとは…。
2018年12月には、1バレル=45ドルを下回っていた原油価格も、4月には65ドルを突破!
5月も、だいたい60ドル以上で推移していましたからね、正直厳しいと思っていました。
2018年12月には、1バレル=45ドルを下回っていた原油価格も、4月には65ドルを突破❗️
5月も、だいたい60ドル以上で推移‼️
6月は…随分と安くなってきました😅結果トルコリラ上昇😊(原油輸入国)
メキシコペソは下落😭(原油輸出国) pic.twitter.com/akrJi17SwU— サトウカズオ@スワップFX自動売買 (@tryjpyFX) 2019年6月4日
トルコの貿易・経常赤字、インフレ率の原因はこの原油価格とトルコリラ安が原因ですからね。
このふたつが悪い方向(原油価格上昇・トルコリラ安)に行くと、インフレ率は急上昇してしまいます。
正直、期待していなかったのですが…。
▶️トルコ5月消費者物価指数(≒インフレ率)前年比
04月実績:+19.50%
市場予想:+19.25%
05月実績:+18.71%❗️予想以上のインフレ率の低下です😊
と言っても経済の低迷が原因なんですけどね😅それでもインフレ率低下は良い事👍
お陰でトルコの利下げ観測も再浮上中です😭 pic.twitter.com/ja8Wz32szO— サトウカズオ@スワップFX自動売買 (@tryjpyFX) 2019年6月4日
なので、4月実績を少しでも下回れば良いかなーと思っていたのですが…、結果は+18.71%と大健闘です!
まさに、びっくりですよ!
(と言ってもメキシコは4.0%~4.4%くらいで、トルコはまだまだなんですけどね(苦笑)
これはトルコのインフレ率上昇に歯止めがかかった、と受け止めて良いのでしょうか。
トルコ・アルバイラク財務相も「インフレの低下トレンドは継続しており、年末には目標に到達するだろう」と言っています。
つまり2019年年末には15%前後になっていると言っています!
期待してい良いのだろうか…。
ただ、アルバイラク財務相の発言には根拠・裏付けがないからなあ(笑
ちなみに上でも少し触れましたが、同じ新興国で高金利通貨であるメキシコは前年比+4.4%。
同じくインフレ率上昇懸念が続いているから南アフリカでも前年比+4.4%となっています。
それでもトルコのインフレ率がヤバイのが、お分かりいただけたでしょう(涙
ただ、良い方向には向かっていることが確認できたので、来月の消費者物価指数(≒インフレ率)には期待したいです♪
しかし、良い事もあれば悪いことも…。
この消費者物価指数(≒インフレ率)の低下を受けて定価を受けて、6月12日に開催されるトルコ中央銀行金融政策決定会合で、政策金利の利下げが行われるのではないか…との観測が再浮上しています。
ただ、サトウカズオは利下げは行われないだろうと考えています。
(つまりは政策金利は据え置き、金融政策も現状維持ね)
6月23日のイスタンブール市長選再選挙を控え、もし利下げ⇒トルコリラ暴落、が起これば、自らまた負ける確率を増やすようなものです。
そんなギャンブル的なことはしないでしょう。
政策金利は据え置き、金融政策も現状維持。
これで選挙に臨むものと考えます。
消費者物価指数とは
商品や受けるサービスには価格があり、その時々によって高くなったり安くなったりしています。
これら商品の価格を消費者物価と言い、その平均的な動きを測定したものを「消費者物価指数」と言います。
消費者物価コア指数とは、その中から季候の変動などの影響を受けやすい生鮮食品とエネルギー価格を除いたもの、のことを言います。
トルコ5月生産者物価指数
トルコ5月生産者物価指数
4月実績前月比+2.98%、市場予想+1.1%に対し、5月実績+2.67%!
より重要な前年比は4月実績+30.12%、市場予想+26.7%に対し、5月実績+28.71%!
生産者物価指数は…、相変わらず酷いですね(涙
ただ…、それでも2018年9月には前年比で+46.15%、10月でも+45.01%。
最近は+30%前後で推移していました。
市場予想は上回ってしまいましたが、前月4月実績よりかは下回っており、少しづつでも良い方向に進んでいることが伺えます♪
つまりモノやサービスを提供する生産者物価指数が抑えられてきたと言うことは、来月や再来月の消費者物価指数も期待できそうです。
(何故なら5月に作られた商品は、6月-7月あたりに消費者に届き、購入されていくため)
まあ、まだまだ28%台と異常事態が継続中ですが、(トルコ比では)かなりまともになってきました(笑
そして上記通り、原油価格が再び下落して着ています。
2018年12月は1バレル=50ドルを割り、45ドルをも下回っていましたが、今年に入り50ドル台を回復。
4月には65ドルをも超えていました。
しかし、5月下旬から米中貿易協議の不調から世界経済の減速懸念が再燃し、原油価格は急落。
現在は52ドル-53ドル付近まで下落しています。
このトルコリラFXブログでも何度も言っているように、トルコは資源のない国なので、原油や天然ガスなどのエネルギーのほとんどを輸入に頼っています。
今まで消費者物価指数(≒インフレ率)・生産者物価指数の上昇=原油高が原因でもありました。
そのため、今後も原油価格が下落すれば、トルコのインフレ率も低下していく可能性が高いです。
トルコ政府・トルコ中央銀行には、この機会を逃さす根本的なインフレ率対策を行って欲しいものです。
生産者物価指数とは
消費者物価指数との違いは文字の通り、消費者側から見た数値(買う側・受け取る側⇒消費者物価指数)か、生産者側から見た数値(提供する側・販売する側⇒生産者物価指数)かの違いです。
(生産者が出荷した時、サービスを提供する時の値段は生産者物価指数となります)
そして、生産者物価指数もインフレの指標となる経済指標です。
消費者物価指数でトルコリラ
トルコ5月消費費者物価指数と生産者物価指数でトルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=5.7623トルコリラくらいでしょうか。
随分とドル安トルコリラ高が進んできました!
正直、消費者物価指数・生産者物価指数では一時的にトルコリラ高になったものの、欧州勢参戦により再びトルコリラ安と、一進一退の展開に。
その後、米中貿易戦争の激化・長期化懸念、対メキシコ関税によるアメリカ経済の減速懸念からドル安になった結果のトルコリラ高となっています。
ま、まあ為替相場は相対評価ですから(笑
たまには、こういう展開も良いですよね♪
ドル/円
1ドル=108円35銭くらいでしょうか。
こちらも上記通り、米中貿易戦争の激化・長期化懸念、対メキシコ関税によるアメリカ経済の減速懸念からドル安。
そしてリスク回避の円高が進んでいます。
アメリカが中国に関税をかける⇒代替商品として日本からの輸出が増える…と日本としては良い結果に思えますが、やはり世界経済を考えるとリスク回避姿勢が勝っているようです。
正直…とばっちりのように感じますが、アメリカの安全保障にもかかわることなので、簡単には決着しないでしょう…。
トルコリラ/円
1トルコリラ=18円80銭くらいでしょうか。
円全面高の割には、ドル安トルコリラ高もあり、トルコリラ円では値を戻しています、一安心♪
ただ…ロシア製ミサイル防衛システムS-400の導入をエルドアン大統領が公言したりと、政治的なリスクは続いています。
6月23日のイスタンブール市長選再選挙までは、エルドアン大統領もトルコリラ安に進むような行動・発言は控えると思うのですが…。
現状図で表すと、円=トルコリラ>ドルですかね。
うん、トルコリラ高継続中です♪
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トルコの政策金利は現在8.50%(2023年6月10日)。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
この記事を見られているってことはトルコリラに興味があるってことですよね?
気になるなら悩むよりも時間を味方に、早く始めることが重要だと思います♪