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【トルコリラ最安値更新】4会合連続利下げで政策金利は14.00%

トルコリラとメキシコペソのFXブログ-不安・困惑

トルコ政策金利は4会合連続利下げで14.00%

 
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は資産購入縮小規模(テーパリング)を加速。

イングランド銀行(BOE、イギリス中央銀行)は予想外に利上げするなど、各国中央銀行がインフレ高抑制のために利上げ準備、もしくは利上げに走っている中で、トルコはG20で一番インフレに苦しんでいるのに利下げ…。

予想されていたこととは言え、当然市場は嫌気し、じりじりと下がっていたトルコリラも、利下げ決定後はドカンとさらに下げました。

は~(でっかい溜息)どうしてこうなった…(遠い目
 

トルコ中央銀行政策金利

現在:15.00%
予想:14.00%
結果:14.00%
 
トルコ中央銀行は2021年12月会合で、政策金利を1.00%利下げし、14.00%にすることを決定。

市場予想通りも市場は嫌気し、トルコリラは対円・対ドルとも史上最安値を更新しました(-_-;)

 
トルコ中央銀行は12月16日、政策金利を1.00%利下げし、14.00%としました。

これで4会合連続の利下げ。

エルドアン大統領が副財務相の2人を更迭したことも判明し、トルコリラはじりじり⇒ドカンと下げていきました。
 

次回トルコ大統領選挙は2023年。

2023年6月18日までに国政選挙(議会と大統領の同日選挙)が行われ、エルドアン大統領が再選されれば、もう1期5年となります。

政権交代し、政教分離・親米親欧政権が樹立されれば、トルコリラは暴騰するはず!
 

※:注意
この読まれている記事は最新の情報(現在のトルコ政策金利記事)ではありません。

最新のトルコ新政策金利情報を知りたい場合は、下の記事を参照ください。
 

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トルコリラとメキシコペソのFXブログ-疑問・質問

 

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4会合連続利下げでトルコリラ最安値更新

トルコ中央銀行は16日、主要政策金利の1週間物レポ金利を1.00%下げ、年14.00%にすると決めた

利下げは4会合連続で、インフレはさらに加速するとみられる

政府は最低賃金を50%引き上げるなどの財政出動で市民の不満を和らげる方針だが、効果を危ぶむ声も上がる。
 

金利を「悪」とみるエルドアン大統領は金融緩和と輸出促進を通じた経済成長を目指している。

通貨トルコリラの対ドル価値は1年で半減し、インフレは悪化しているが、今回も中銀はエルドアン政権への配慮を優先したとみられる。
 

トルコ統計局が発表する直近の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比21%だが、市民のインフレ実感はより高い。

左派系エコノミストらでつくるENAグループの独自調査では、CPI上昇率を58%としている。
 

イスタンブール経済研究所の12月世論調査によると、与党の支持率は24%で、連携を模索する主要野党の合計を下回る

23年6月に予定される大統領選と議会選の勝利に黄信号がともり始めた

 

引用元:日本経済新聞

 
結果、トルコの政策金利は、

トルコ中央銀行 1週間物レポ金利(=政策金利)

前回実績15.00%、市場予想14.00%に対し、実績14.00%!
 

そのためトルコリラは対ドルで、1ドル=16.00トルコリラを突破でまたまた史上最安値を更新!

ちょうど1か月前のトルコ政策金利発表記事では「節目の1ドル=10.00トルコリラを…と言っていたら、11トルコリラも超えてしまいました!」と書いていたのに1か月後には1ドル=16.00トルコリラ…。

ひと月で30%以上、トルコリラの価値が下落しています。
 

トルコリラは同じく対円でも史上最安値を更新!

ちょうど1か月前のトルコ政策金利発表記事では「政策金利発表後からじわじわと下げはじめ、一時10.01円を記録!」と書いていたのに1か月後には1トルコリラ=7円。

今見たら7円すら割っていて6円台に突入していました。

この世界的な円安の中でも、同じくひと月で30%以上トルコリラの価値を下落させるとは…。

2021年の1月・2月とかは15円台だったんですけど、半値以下になっています(-_-;)

 

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トルコリラ/メキシコペソ円FXブログ-下落・通貨安

 
トルコ中央銀行は声明で、

「限られた利下げ余地の利用を完了する」

「最近の利下げの累積効果を2022年1-3月期に監視する」

と表明し、利下げを停止することを示唆しました。
 

いやいや、本当か!?

エルドアン大統領のトルコ中央銀行への介入はバレバレの公然の秘密であり、支持率や市場の動向など、大統領の思惑次第では方針は二転三転することでしょう。

もはやトルコ中央銀行に独立性はありません、意向に逆らえば総裁・副総裁でも首です(-_-;)

当然市場も信じていなくて、声明発表後もじりじりと下げています。
 

さらにエルドアン大統領は、インフレ高・トルコリラ安批判をかわすためか、トルコ中央銀行による政策金利発表後に会見し、

「トルコリラに関する問題はまもなく解決するだろう」
⇒毎回言っているけど、毎回解決していないよね。

「政府はまもなく新たな経済措置を講じる」
⇒また販売者に負担を強いて安売りしたり、税金で補填?

「新たな経済計画は雇用が焦点」
⇒解雇を禁止する法案とか無茶苦茶してたけど…。

「2022年から最低賃金を50%引き上げる」
⇒いやいやいや、インフレがさらに加速するじゃん!
 

最後は特に酷くて、実際に実施されれば、トルコリラが紙くずになってしまう可能性があります。

この状況下での賃金の上昇は、(自然上昇ならともかく無理やりの上昇は)インフレ圧力を一段と強める可能性が高く、トルコ経済にもトルコリラにとってマイナス材料となります。

そもそも雇用先会社が1.5倍の賃金を支払えるのか疑問です。
 

まあ、エルドアン大統領の立場からすれば分からないではないのですよ。

一応、民主主義国家ですから選挙があります。

そしてそのエルドアン大統領の支持基盤は建設業。

お金を借りて造成、建築・建設、そして売却。

どの工程も低金利の恩恵を受けやすいです。
 

またトルコリラ安は、エルドアン大統領が首相だった時や、まだまともだった初期大統領時代に進めた工業化で、家電や自動車などの輸出企業にも追い風となります。

現に輸出額はトルコリラ安もあり過去最高のを記録しています。

さらにコロナ禍の中でもトルコリラ安により、トルコを訪れる外国人観光客も増加傾向だそうです。
 

ただトルコの輸入・輸出割合は、

輸出:1.0
輸入:1.5

です。

同じ無資源国でありながら円安が好影響を与える日本とは真逆で、トルコリラ高の方がトルコに好影響を与えます。
 

トルコは石油や天然ガスをほとんどを輸入しており、原油高・天然ガス高に加え、買う代金であるトルコリラ安で、国民はさらに多くのお金を払う羽目になっており、苦しんでいます。

現にトルコでは過去1年で電気やガスの料金は約2割も上昇しています。

電気やガス、ガソリン・灯油などのエネルギー価格が上昇すれば、ほぼすべての商品・サービスの値段も上昇します。

トルコリラ安が物価上昇を促しているのです。
 

そもそも下の図のように、現在トルコは絶賛インフレ加速中です。

利上げしてでも抑制すべきところ利下げするとは…。

チェティンカヤ総裁の時も、アーバル総裁のときも、上手くコントロールできていたのに、エルドアン大統領のトルコ中央銀行への介入・解任⇒利下げで失敗しただろ、上手くいかなかったでしょうに…。
 


 
上記通りインフレは上昇しており、今回の利下げで実質金利はさらにマイナス幅を広げています。

トルコから資源が産出されれば、昨今の資源高によって違ってくるのでしょうが、残念ながらトルコは日本同様、ほとんど資源を算出しません。

せめてアメリカやEUと仲良くしてくれれば、通貨も堅調に推移してくれるでしょうが、昨今のエルドアン大統領は新ロシア・親中国です。

ポジティブ材料さん、どこにいますか?
 

トルコ銀行のカブジュオール総裁は、市場と大統領の間で板挟みになっており、苦しいのも理解できます。

利下げしなければ解任されることでしょう。

でも本当にこの状況下で利下げするとは…。

もう、いっそエルドアン大統領がトルコ銀行総裁を兼任すればすっきりするのにね(;^_^A
 

高すぎるインフレ率を改善するなら利上げすべきです。

しかしトルコの利上げは、ただでさえ弱い景気を冷やしかねず、雇用の改善も進まないでしょう。

逆に景気回復・失業率の改善を目指すなら利下げすべきです。

すると今後は利下げは通貨暴落によってインフレの加速を招きかねないというジレンマに陥っています(-_-;)

どちらにしろトルコ中央銀行は難しい舵取りを迫られそうです。

 

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高金利通貨国の実質金利

今回の政策金利の据え置きでトルコの実質金利は、政策金利14.00%-インフレ率21.31%=-7.31%!

先月の-4.89%から、さらにマイナス幅を拡大しています。

まあ、インフレが上がっているに政策金利を下げたらそうなりますよね(;^_^A
 

トルコ中央銀行は「最近のインフレ高進は、食品価格やエネルギーなどの輸入価格の上昇、金融政策がコントロールできない供給側の要因などによるもの」としています。

また続けて「このインフレ率上昇への一過性の影響は、2022年前半まで続くと予想」ともしています。

だったら利上げしろよ、2022年後半から利下げしろよと…。
 

さて気を取り直して、他の高金利通貨国の実質金利がどうなっているかと言うと、

同じく高金利通貨と言われる南アフリカのインフレ率は+5.50%

政策金利3.75%-インフレ率5.50%=-1.75%!

(11月18日:南アフリカは政策金利を0.25%利上げし3.75%に)

次回政策金利発表は2022年1月27日。
 

メキシコのインフレ率は+7.37%です。

政策金利5.50%-インフレ率7.37%=-1.87%!

(12月16日:メキシコは政策金利を5.50%に利上げしました)

次回政策金利発表は2022年2月。
 

メキシコペソも南アフリカランドも、一時期の高金利通貨っぷりは影を潜めていますが、それでもゼロ金利政策が一般的な先進国に比べれば十分に高金利通貨です!

しかしメキシコや南アフリカは、実質金利がマイナス状態。

ただ、最近の資源高で両国通貨は急上昇中です(^^♪

一方トルコは、資源も無く、実質金利のもマイナス幅も拡大中。

投資の旨味が減ってきています…。
 

まあトルコのインフレ率が下がってきてくれたり、コロナが収束し観光収入が増加して経常収支が黒字化してくれたら、トルコリラ投資への旨味も増えてくるのですが、問題はエルドアン大統領が…。

大統領が一番の問題ってどんな国?(;^_^A

 

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政策金利発表でトルコリラ

トルコの政策金利発表で、トルコリラがどうなったかと言うと…。

ドル/トルコリラ

現在、1ドル=16.1164トルコリラくらいでしょうか。
 

2021年8月までは、1ドル=8.3トルコリラくらいでした。

僅か4か月で半値になっています。

そしてさらに安値を更新していきそうです。
 

エルドアン大統領はトルコリラ安を「外国の陰謀だ」とか言っていますが、トルコの経済政策・金融政策の失敗でしょう。

外交政策でも、北大西洋条約機構(NATO)陣営なのに、ロシア製地対空ミサイル防衛システムS-400を導入したり、さらに追加導入して問題を大きくしたりと山積みです。

トルコリラ上昇のポジティブ材料ってどこ?って言う状況ですね…。

ドル/円

1ドル=113円60銭くらいでしょうか。
 

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は15日(日本時間16日午前4時)連邦公開市場委員会(FOMC)の場にて、市場の予想通り、政策金利(FF金利の誘導目標)を0.00-0.25%に据え置くことを決定。

さらに現在の資産購入縮小規模を従来の150億ドルから300億ドルに倍増させ、2022年3月末には終了させることにしました。
 

同時に発表された利上げ見通しについては、2022年・2023年とも3回づつの利上げを予想するなど、インフレ高を意識し、タカ派的な内容となりました。

ドル高トルコリラ安については、この影響もありますね。
 

そのためドル/円は引き続き115円~118円を目指す勢いであり、ドル高円安がドル高トルコリラ安をどれだけ吸収できるか、と言われると厳しい状況で、やはりトルコリラに頑張ってもらうしかないです。

トルコリラ/円

1トルコリラ=6円99銭くらいでしょうか。
 

記事を買いている最中に再び7円を割り、6円台に突入してしまいました(-_-;)
 


 
トルコリラがこのまま下げていくようなら、市場でリスク回避姿勢が強まり、メキシコペソ・南アフリカランドなどの源新興国通貨にとってもマイナス材料になってくるかもしれません。

エルドアン大統領も「トルコリラ安は外国の陰謀!」という前に、できることを行ってほしいものです。
 

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この記事を見られているってことはトルコリラに興味があるってことですよね?

気になるなら悩むよりも時間を味方に、早く始めることが重要だと思います♪

 

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