アメリカの利上げ見通し後退はトルコリラにとって朗報です♪
アメリカの金融政策は、特に高金利通貨国にとって自国の金融政策以上に重要です。
なにせ世界中に与える影響・規模が違いますからね。
トルコとて例外ではありません。
その結果…、(続きは下記に(笑)
ところで、サトウカズオはサラリーマンです。
年度末の追い込みに向けて副業の会社勤めが忙しくなってきました。
ええ…、忙しく眠いです。
突然何を言い出したかと言うと…。
すいません、記事を書くのが遅くなりましたm(_)m
トルコ12月貿易収支
トルコ12月貿易収支
前回11月実績-6.6億ドル、市場予想-27.0億ドルに対し、実績-26.7億ドル!
まずは大注目の貿易収支。
うーん、まずますかな…。
前月・前々月に比べると確かに赤字額は増えていますが、市場予想よりかは若干下回っており、まずまずの数値ではないでしょうか。
むしろこの計算はアメリカドル建てですから、ここ数カ月のドル高トルコリラ安の状況下で考えれば、むしろ健闘の内容と言えるでしょう!
(トルコリラよ、もっと反応して良いぞ(笑)
ただ…、輸出はそれほど増えた訳ではなく、輸入が大きく減った結果です。
トルコ経済の減速(特に内需)が心配ですが、貿易収支・経常収支が黒字(もしくは多少の赤字)、そしてインフレ率が低下傾向であるならば、問題は無いでしょう。
現にアメリカは世界最大の貿易赤字国です(笑
トルコ12月の貿易収支は市場予想を下回る-27.6億ドル❗️
前月・前々月よりも赤字額は増えてしまいましたが、悪くはない数値です😀
冬に向かって原油や天然ガスなどのエネルギー需要が増えているからでしょう
逆にそれ以外の商品輸入は減っていて、経済減速(特に内需)が心配なんですけどね😅 pic.twitter.com/j1c1nBKFDG
— サトウカズオ@スワップFX&自動売買 (@tryjpyFX) 2019年2月1日
それでは内容を見ていきましょう。
暫定的なデータですが、トルコ統計研究所と貿易省の発表によると2017年12月と比較して(前年同月比)輸出はおよそ139億ドルで0.2%の増加、輸入はおよそ166億ドルで28.3%の減少となりました。
欧州連合(EU)28カ国への輸出額は前年同月比に比べて0.4%増加。
EU諸国の輸出割合も、2017年12月の47.1%から、2018年12月は47.2%と増加しています。
輸出先の国ではドイツがトップで、次いでイギリス。
以下、イタリア、イラクと続きます。
輸入国のトップはロシアで、次いでドイツ。
以下、中国、アメリカと続きます。
輸入国のトップがロシアは仕方がありません。
原油や天然ガスなどのエネルギーはほぼロシアから輸入しています。
一方、輸出はやはりドイツが一番で安心しました(笑
欧州連合(EU)諸国との関係改善が効いたのか、EU向けの輸出が伸び、貿易収支改善に役立っています。
それにより、EUへの輸出依存度が増えています。
依存度と言うよりかは逆にそうでないと困ります。
トルコ周辺国で一番のお金持ち諸国ですからね。
EUの景気経済がトルコの景気経済を左右するくらいです♪
(イラクがトップだっから輸出が上手くいっていない証拠となり、トルコ経済にとっては痛手ですからね(笑)
トルコ12月観光客数
トルコ12月観光客数
前回11月実績前年比+18.97%に対し、前年同月比では順調に増えています!
非常に喜ばしい限りですね♪
原因はトルコの治安が回復していること。
そしてトルコリラが対ドル、対ユーロで安値であることから、観光客が増えています(涙
ドイツ・フランス・オランダから見た場合、ユーロ圏のギリシャよりもトルコリラのトルコの方が安いですからね(笑
バカンスシーズンを終え、そして冬になり、海外からの観光客は激減していきます。
毎年恒例の出来事とは言え、トルコ経済は観光業にかなり依存しているため、トルコ経済は冬になると悪化します。
願わくば、昨年よりは悪化幅が少ないことをよう祈るばかりです。
トルコ10-12月期観光収入
トルコ10月-12月期観光収入
前回7-9月期115.0億、市場予想+51.0億ドルに対し、実績+65.4億ドル!
市場予想を上回り、なかなか良い数値ではないでしょうか。
4カ月続いたトルコの経常黒字は、歴史的な金額にまで減った貿易赤字額に加え、この観光収入が穴埋めして、黒字化となっています。
トルコ経常収支は4カ月連続の黒字!日本同様経常黒字国の通貨は上がるはず? トルコ経済の足を引っ張る五大要因であるトルコリラ安、インフレ率、地政学リスク、政治・外交リスク、と経常収支の大赤字。ここまで3カ月連[…]
バカンスシーズンが終わり冬になって、観光客も減り、観光収入も減ってきました。
さすがに12月の経常収支は、観光収入では貿易赤字額を埋めきれず、再び赤字に転落しそうですが、多少の赤字額ならば問題ないです。
上にも書ていますが、世界一の経常赤字国は断トツでアメリカなくらいです(笑
ただ…、経常赤字はどこかでこの赤字分を穴埋めしなければならないため、回りまわってインフレ上昇圧力となります。
そのため、トルコにとっては赤字額は少なければ少ないほど、そして当然黒字化となれば良いのです(笑
話を元に戻して…、それでは内容を見ていきましょう。
2018年の10月、11月および12月の第4四半期に、観光収入は7.1%増加し、65.41億ドルに達しました。
この収入の82.6%は外国人訪問者から得られたものです。
残りの17.4%は海外のトルコ国民(帰省・里帰り・トルコ旅行)によるものです。
訪問者の平均支出は1人当たり678ドルで、外国人旅行者の平均支出は1人当たり649ドル。
海外のトルコ国民の旅行者の平均支出は1人当たり828ドルでした。
1年前と比べ格安となったトルコリラを反映して、トルコへの旅行費用が減たっためか、トルコへの観光客数は増加しています。
しかし、7-9月期に比べればトルコリラ高になっているため、ドル換算でのトルコ国内の支出額は前期比では増えています(笑
トルコの観光業は良い方向に向かっていますね♪
トルコ国内でどんどんお金を使って外貨を稼がせてくれれば嬉しい限りです。
幸か不幸か、トルコリラ安が観光客数・観光収入を押し上げているのは確かです。
トルコリラ安が原因でトルコ経済の鈍化傾向が進んでいる、と言いましたが…。
そこまでは悪くは無いようです♪
アメリカの利上げは一時停止?FOMC
FOMC、利上げも棚上げも…
アメリカ連邦準備理事会(FRB)は30日、連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の現状維持を決め、追加利上げを見送った。
声明文には「政策金利の調整を様子見する」と盛り込み、2019年中に2回を見込んでいた追加利上げを棚上げする考えを示唆した。
世界的な株安などを受けて、17年秋から続く保有資産の縮小も「修正する用意がある」と明言した。
30日の会合では、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を、年2.25~2.50%のまま据え置くと投票メンバー10人の全員一致で決めた。
FRBは2018年12月の前回会合で年4回目の利上げを決断した。
2019年中にも2回の追加利上げに踏み切る政策シナリオを公表したが、世界的な株安の一因となり、パウエル議長らは年明け以降の講演で利上げを棚上げする考えを示していた。
そのため、今回のFOMC後の声明文でも「委員会は先行きの政策金利の調整を様子見する(be patient)だろう」と明記した。
これまで盛り込んでいた「若干の段階的な追加利上げが正当化される」との文言も完全に削除。
会合後の先物市場では年内の利上げを織り込む割合が7%まで急低下し、15年から続いた利上げ局面の終結を見込む声も強まっている。
(中略)
FRBが利上げ路線の棚上げや資産縮小の早期終了に傾いたのは、中国経済の減速など世界景気の先行きに陰りがあるためだ。
パウエル議長は「アメリカ経済は良好だが、海外景気や金融市場には相反する動きがある」と指摘。
アメリカ経済も物価上昇率が目標の2%を下回っており「利上げの可能性は弱まった」と明言した。
引用元:日本経済新聞
アメリカの政策金利据え置きは予想通りです。
さらに今後の利上げについても「段階的な追加利上げが正当化される」の文言は削除され、「(追加利上げについて)委員会は忍耐強くなるだろう」と、随分と慎重姿勢が示されました。
しかし、この利上げの一時停止、後退姿勢は”まだ”想定内です。
問題は「(バランスシートの縮小に関して)経済・金融情勢で調整する用意あり」と、今までの強気姿勢を一転。
かなり弱気(ハト派的)な想定外となったことです。
とどめは会合後の定例会見で、パウエルFRB議長が「利上げの根拠は弱まった」と発言しました。
結果ドルの金利先高感は大きく後退し、ドルは売られる(ドル安⇒結果円高の)相場展開となりました。
しかしこのアメリカの利上げ見通しの大幅な後退、利上げは一時停止(?)は、トルコを含む高金利通貨国にとっては朗報です。
アメリカが利上げし、高金利通貨国との金利差が縮小すれば、金利差を維持するために高金利通貨国も利上げしなければいけません。
そうでないと投資家は、危険を冒してまでもリスクのある高金利通貨国に投資せず、安全なアメリカに投資し運用します。
そうすると高金利通貨国から資金が流出します。
こうなると一大事!経済が回らなくなります。
そのため、高金利通貨国に資金を繋ぎとめるため、金利を上げて、アメリカとの金利差を維持していかなくてはいけないのです。
しかし金利を上げると、当然経済活動にブレーキがかかり、経済成長は鈍化していきます。
(そのためトランプ大統領やエルドアン大統領が声を大にして、金利を上げるのに反対している訳です)
つまり高金利通貨国(トルコ)も必要以上に金利を上げずに済み、経済成長にも影響が少なくなります。
金利差が拡大しないのなら、もしかしたら利下げの余地が出てくるかもしれません。
(まあトルコの場合はアメリカの政策金利がどうかにかかわらず、少なくとも今の金利を維持して、まずはインフレ率を抑えることが重要ですが(笑)
この政策金利の据え置き、そしてFOMC声明発表後、メキシコを除く(※)高金利通貨は値を上げています。
特に南アフリカランド・オーストラリアドルは面白いように上昇しました(笑
アメリカの金利の上下は世界経済に大きな影響を与えますからね。
久々に大きな転換点となるFOMCでした。
(※)
メキシコの通貨メキシコペソは代表的な高金利通貨ですが、アメリカの利上げ停止=アメリカ経済の楽観から悲観に変わったことを意味するため、アメリカへの依存度が高いメキシコの通貨ペソは下落しました。
貿易収支と観光客数でトルコリラ
トルコ12月貿易収支と観光客数、FOMCでトルコリラがどうなったかと言うと…。
ドル/トルコリラ
現在、1ドル=5.230トルコリラくらいでしょうか。
この後もドル安トルコリラ高が進み、1ドル=5.1トルコリラ高まで進んでいます。
このまま一気に5.0トルコリラを突破!
夢の4.9トルコリラ台まで回復!
…になって欲しいですが、まだそこまでの材料・力は無いようですね(苦笑
ドル/円
1ドル=108円85銭くらいでしょうか。
上記FOMCの結果、ドルの金利先高感の後退によりドル売り(ドル安)が一気に進み、108円台まで急落してしまいました。
アメリカの利上げ見通しの後退(利上げ停止)は、インフレ圧力の低下・世界経済の鈍化懸念などからきているものでもあり、リスク回避姿勢の円買い(円高)も同時に進んでいます。
ただ、株式市場はこのFOMCの姿勢を好感して、株価は大きく上昇!
結果、リスク回避姿勢はそこまで進んではいない…と言う状況下となっています。
トルコリラ/円
1トルコリラ=20円85銭くらいでしょうか。
その後、トルコリラは一時21円台を回復しています!
やったね♪
しかし、ドル安トルコリラ高が進んでいる半面、ドル安円高も進んでいるため、トルコリラ円の動きはそこまで大きくはないですね。
ただトルコリラ高が進んでいるの確かなので、良い傾向には変わりありません。
もっと頑張れトルコリラ!
現状図で表すと、やっぱり円>トルコリラ>ドルですかね。
トルコリラ…、頑張っていますよ♪
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トルコの政策金利は現在12.00%(2020年1月14日)。
高金利通貨として人気のオーストラリアドルやニュージーランドドル、そして南アフリカランド。
最近人気を高めつつあるメキシコペソなどの他の高金利通貨に比べてもスワップポイントが高く、大きな見返りが期待できる魅力が人気となっています。
トルコリラは値動きが激しくてリスクがあって怖い…と言う方。
それならばメキシコペソは如何でしょうか?
メキシコの政策金利は現在7.25%(2020年1月14日現在)。
なによりメキシコはトルコや南アフリカよりも安定していることが大きな魅力です♪
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毎週更新していますので是非、参考にしてみてください。
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