中国アメリカ貿易戦争

米中貿易協議再開への期待広がる



下記の通り、世界的なリスクオン(リスクを取ってでもリターンを得る)姿勢により、リスク回避の円買い(円高)は後退。

好調なアメリカ経済・堅調な労働市場によりドルは買われて(ドル高になって)いきました。

終値も1ドル=112円台回復と、ドルは本当に底堅いですよね♪

先週のまとめ

先週のドル円は、アメリカの経済指標は強弱まちまちな結果となったものの、米中貿易協議再開への期待からリスク姿勢のドル買い(ドル高)が進みました。

結局、週の終値もおよそ1ドル=112円01銭と、先週の終値111円06銭から、95銭程度のドル高円安となり、この週の取引を終えています。

インフレ率は伸び悩みも

11日に発表されたアメリカ7月のJOLT求人件数が、前月比+11.7万件の計693.9万件と、2000年12月の統計開始以来の最高水準を記録したことから、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による年内あと2回(今年合計4回)の追加利上げを後押しする材料としてドル買い(ドル高)が進みました。

アメリカ8月の生産者物価指数と消費者物価指数は、それぞれ前年同月比+2.8%・同+2.7%と市場予想を下回りドル売り(ドル安)が観測されたものの、地区連銀経済報告(ベージュブック)では、好調なアメリカ経済や堅調な労働市場、インフレ率上昇圧力などが指摘され、ドル買い(ドル高)が再燃しました。

米中貿易協議再開への期待

アメリカが中国に対し米中貿易協議の再開を打診したとの一部報道を中国商務省が認めたことからドル買い(ドル高)材料となりました。

10月にも協議が再開される可能性が高まり、ドル買い(ドル高)はもとより、中国と関係の深い豪ドルやNZドルも買われる結果となりました。

トルコ政策金利を大幅利上げ

さらに13日、トルコ中央銀行が政策金利の大幅利上げを実施したことにより、新興国通貨安懸念も後退。

世界的なリスクオン状態のドル買い円売り(ドル高円安)を促しました。

アメリカ小売売上高

14日に発表された国民総生産(GDP)の約3分の2を占めると言われるアメリカ8月の小売売上高は、前月比+0.1%と市場予想の同+0.4%を下回ったものの、その後発表された同9月ミシガン大学消費者信頼感指数は、100.8と市場予想の96.6を上回ったこと。

また、アメリカ長期金利(10年債利回り)も一時3%を超えたことから、再びドル買い(ドル高)が進み、結局112円00銭-01銭でこの週の取引を終えました。

ドル円の推移

先週のドル円推移は、110円84銭-85銭から112円16銭-17銭でした。

ちなみに先々週のは、110円37銭-38銭から111円75銭-76銭です。

さらにその前の週は、110円68銭-69銭から111円82銭-83銭です。

参考までにその前は、109円77銭-78銭から111円48銭-49銭です。

ひとつおまけに前週、110円10銭-11銭から111円42銭-43銭です。

もうひとつおまけで、110円50線-51銭から111円52銭-53銭です。




今週の予想

今週のドル円は、年内あと2回(年合計4回)の追加利上げを意識した日米長期金利差拡大への思惑からドル高が進むも、アメリカ・トランプ政権による貿易赤字削減に向けた対中、対日、対カナダなどとの対立は続く展開になると予測します。

結果ドルは底堅く推移する見込みなものの上値は重く、つまりはレンジ相場になる可能性が高いと見ます。


今週の重要な米国・日本のイベントは、

09月18-19日の日本:日本銀行金融政策決定会合

09月13日の米国:8月フィラデルフィア連銀景況調査

などが予定されています。


25-26日に開催されるアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、重要経済指標の発表はなく、今後発表される経済指標も悪化が想定されていない(むしろ好調な結果予測な)ことから、9月の追加利上げを拒むものはない、とされています。

よって今週は経済指標より、アメリカ通商交渉の内容や(主にアメリカ)要人発言による為替の動向に注意を払う展開になりそうです。


今週は日本銀行金融政策決定会合も開催されます。

市場予想は金融政策の現状維持。

サプライズもなく、無難にイベント通過しそうです。

連邦公開市場委員会(FOMC)

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は来週25-26日にて連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、年内3回目の追加利上げ実施する見込みですが、市場は既に年内あと2回(年合計4回)の追加利上げをほぼ織り込んでいる状態です。

今後発表される経済指標についても市場予想通りならば(多少市場予想を下回っても)、12月の年4回目の追加利上げは揺るぎないでしょう。

そのため今後もアメリカの金利先高観からドル高基調は継続される見込みです。


しかし先週発表されたアメリカ8月の生産者物価指数と消費者物価指数は、上記通りいずれも市場予想を下回りました。

FOMCメンバー間でもブレイナードFRB理事(2018年・2019年ともFOMC投票権あり)は「引き締めは不十分」としているのに対し、ブラード・セントルイス地区連銀総裁(2018年FOMC投票権なし、2019年はあり)は「金融引き締めは中立的な水準に到達」と慎重な見方を示しています(ただし少数派)。

FRBは2019年は年3回の利上げ実施を見込んでいるものの、今後の経済指標の悪化が示されれば、アメリカの金利先高観も後退し、ドル買い(ドル高)基調は踊り場を迎えるかもしれません。

新興国通貨安懸念は後退

一方、トルコ中央銀行がエルドアン・トルコ大統領の利下げ圧力をかわし、政策金利を17.75%から24.00%と大幅に引き上げたことは、中央銀行の独立性を示し、また市場心理を大きく改善させる結果となり、リスクオン状態の円売り(円安)材料となっています。

アメリカ通商政策

ただしアメリカ・トランプ政権は(11月の中間選挙を意識してか)、貿易赤字削減のため相手国に対して強硬な通商政策を押し通そうとしています。

米中貿易協議が再開されれば、米中貿易戦争回避への期待・安心から、リスク回避姿勢後退の円売り(円安)になると思われますが、現時点で米中間の貿易協議が早急にまとまる可能性は低く、リスク回避姿勢の円買い(円高)は潜在的に意識され、ドルの上値の重さにつながる見込みです。

今週のレンジ予想

今週の予想レンジは、110円50銭から113円50銭までと予想します。

ちなみに先週は、109円50銭から112円50銭という予想でした。


FX(外国為替証拠金取引)の感想

今週は各種経済指標よりも日米の政治的イベントが為替に大きな影響を与えそうです。

まず20日、6年ぶりとなる自民党総裁選が行われます。

安倍首相3選は確実も、どれくらいの大差をつけて勝利するかが焦点です。

大差をつけての大勝となれば、政治基盤の盤石さを好感し円安に振れることでしょう。

しかし21日には茂木敏充経済財政相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による日米通商協議が予定されています。

上記通り対日貿易赤字削減のため、日本側に厳しい要求が突き付けられそうです。

上手くかわして欲しいものですが、トランプ大統領は11月の中間選挙を意識しており、妥当なところでの落としどころを探る会合になりそうです。

そして来週25日開催予定の安倍首相・トランプ大統領による日米首脳会談

この首脳会談で上記日米通商協議での合意が成されるとの報道もあり、内容次第で為替相場は大きく動くことでしょう。


そのため…週末になれば様子見の薄商い、となる可能性も高いです。

サトウカズオとしては、相場が動いてくれないと儲けようもないのですが、政治的な内容での相場変動は結果が出てみないと分からないので、いったん様子見が正しいのかもしれません。

アメリカ…無茶言ってきそうだなぁ…(笑


今後のドル円相場は、

短期:108円~114円程度のレンジ相場

長期:105円~115円程度のレンジ相場

と予想します。

110円を挟み±5円程度でしょうか。

みなさまの資産運用投資の手助け(参考)になれば幸いです♪